毎日1時間から2時間の残業をしました。
暫くすると、なぜか経営者が怒り出しました。
「誰が残業をさせた!金なんか払わないぞ!」
何も言えない中間管理職は、残業しなくて良いと言い出しました。
しかし2日も経つと、また残業してほしいと言い出します。
管理が出来ない人達です。
2年半の間に、こんなことは何度も何度も繰り返されました。
加工時間を縮めたことも 、新しい仕事に着手できたことも、僕の頑張りが有ったからの筈。
なのに何も評価されていない。
無駄な残業なんて一度もしたことは無い。
ある人はこう言いました。
「5時29分にタイムカードを押せば、残業にはならない。29分はサービスだ 。」と。
悔しいけど、やっぱり諦めるしかないのかな?
僕に出来ることなんて、もう何にもないのかな?・・・
ことし誕生日が来たら、56歳だ。
「後4年、こんなところで働かなくちゃいけないのかな?・・・・・」
再び心が揺れました。
「俺はここまで、落ちぶれてしまったんだろうか? 」
「こんなことなら、あのくだらない前の会社の方がまだまし?!いや、どっちもどっちだ。」
「・・・・・」
「俺、まだ遣れる!まだ気力は萎えて無い!」
「・・・・・」
3年位前のこと、そうこのくだらない会社を決める前の就活時期の事でした。
インターネットの就職あっせんサイトにに自分がやりたい仕事の内容を書いて登録をしていました。
その時は、仕事の見つからない僕に毎日担当者の方から電話がありました。
お蔭でそれほど落ち込むことも無く日々過ごしていた記憶があります。
半年くらい前でしたか、その会社の担当者からメールが来ていました。「毎日元気で頑張っていますか? もし、再就職の考えがありましたら、一度連絡をください。」と、そんな内容だったと思います。
。
救われた気持ちでした・・・・・
「良し、辞めよう!」
決断しました。
8月最後の日、ここを退職したい。そう会社に伝えました。
その後、3度ほど引き留めが有りましたが、いずれも話になりません。
ただただ言い訳を繰り返す部長と思い通りにならない気持ちで怒りだす社長です。
僕は何故か、先の仕事も決まっていないのに気持ちだけは晴れやかでした。
決断する数か月前から、管理職の人には伝えていました。
退職を決めるラインは、自分の中で既に決めてあります。そしてそのデッドラインはすぐそこにあります。と・・・・・
退職を決めるラインは、自分の中で既に決めてあります。そしてそのデッドラインはすぐそこにあります。と・・・・・
はったりくらいにしか考えていなかったんでしょうね。
退職する前でした。
帰宅途中の車の中、突然電話が鳴りました。
急いで車を路肩に停車させました。
見なれぬ番号でした。
電話に出てみると、
「インターネットでの書類審査は通過しました。一次面接をしたいのですが、来週中くらいに来ていただけますか?」
こともあろうに馬鹿真面目な僕は、急に仕事は休めないからと、お断りをしてしまいました。本当に大馬鹿野郎です。
家に帰るとただただ後悔の念が湧き上がりました。
辞めると決めた会社に、あのくだらない人たちのために、義理だてする理由なんてどこにも無い筈だ。
こんなことで、自分の将来を捨ててしまうのか!
自分の馬鹿さ加減に嫌気がさして、その日は眠れない夜を過ごしました。
そして次の日の夕方、昨日電話をくれた会社に面接了解の話をしました。前日お断りをしてしまった為、日程の変更はありましたが、了解していただけました。
「・・・・・・どうしたら、採用してもらえるだろう?・・・考えました。でも答えなんか出てきません。・・・思いの丈を真剣にぶつけるしかない。それでだめなら、また考えよう。」
心は穏やかになりました。
面接当日、急遽「体調不良につき仕事を休みます。」と連絡をしました。
「えっ?・・・」信じられないといった声が返ってきました。
まさか、本当に辞めるとは思っていなかったのでしょうね。
いや、僕自身がそう感じたのかも知れません。
その日は、面接先に失礼の無いよう、かなり早く家を出発していました。
確か約束の時間30分以上前には先方近くに到着してしまいました。
絶対に決めてやる。そんな思いでした。
面接が始まりました。
会社の説明がありました。
「当社は、派遣の会社です。でも皆さんの知っている派遣会社とは少し違います。エンジニア専門の派遣会社です。
当社の社員として、企業様へエンジニアとして派遣して貰います。
お給料はこちらでお支払いします。社会保険や厚生年金もすべて加入できます。
派遣先で任期満了となった場合でも、次の仕事は必ず探し出します。再就職が決まるまでの間も、きちんとお給料は保証させていただきます。
昇給は、派遣先の評価と各試験取得が条件です。本日一次面接に関しましては、合格とさせていただきます。後は、派遣先担当様が受け入れを了解していただければ、晴れて本採用となります。如何でしょうか?
派遣先で任期満了となった場合でも、次の仕事は必ず探し出します。再就職が決まるまでの間も、きちんとお給料は保証させていただきます。
昇給は、派遣先の評価と各試験取得が条件です。本日一次面接に関しましては、合格とさせていただきます。後は、派遣先担当様が受け入れを了解していただければ、晴れて本採用となります。如何でしょうか?
かけてみようかと思いました。
「派遣先で認められ、そこで本採用になるケースはよくあります。その場合でも、こちらとしても応援させていただきます。」
大変ありがたい話です。
「自分の年齢を考えれば、派遣先で採用されることは無いだろう。
初めての慣れない仕事で大変かもしれないけどやりがいはある。給料も待遇も実力次第である。満60歳の月で定年になるが、仕事に対する気力体力に衰えがないなら、65歳まで仕事が続きそうだ。
勿論昇給は60歳で止まるが、その金額は5年間保証される。
心は決まったが、企業様との面接に合格することが条件である。
約2週間後の2次面接次第で自分の未来が変わるんだ。いや、変えるんだ。
2次面接の前、なんとかあの会社を辞めました。
ただ、そうやすやすと辞められたわけではありませんでした。
「最終日の夕方事務所に行くと、僕の厚生年金手帳を無くしてしまったという話です。明日までには探して返すからと言われ、仕方なく翌日も来る約束をしました。」
翌朝、僕の携帯が鳴りました。
あの使えない部長から連絡です。
「一生懸命探したけど、年金手帳が見つかりません。仕方がないので再発行をしてもらいます。できるだけ早く送りますから、少し待ってください。」
『おいおい待てよ。失くしたってどういう事?本来個人の年金手帳を会社が預かること事態おかしいのに、無くしてしまったので再発行するなんて聞いたことが無いよ。』
しかし使えない奴らに腹を立てていても仕方がない。
数日後のこと、再就職先が決まったら年金手帳の提示は必須です。
その時のために再申請中とか、年金番号を知らせるとか、何かは必要だろう。そう思い、年金事務所に話をしに行きましたた。
窓口で訳を話すと、その直後少し偉い人が出てきて丁寧に対応してくれました。
そういえば数日前、そんな人(年金手帳の再発行手続き方法を聞く)は来ましたが、再発行の依頼はありませんでした。と言います、
それでは困る。何とかしてくれないかとお願いすると・・・・・少し待たされましたが、その場で再発行の手続きをしてくれました。
「助かった。これでもうあの人たちと関わることは無い。」
※数週間後、再発行された年金手帳が書留で自宅に届きましたが、すぐに年金事務所で処分してもらいました。
続く・・・
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