掲示板

いざという時のために、100%自給自足(自産自消)の生活を目指しましょう!


2013年7月6日土曜日

大畑の水路でハブダイナモ水力発電

昨年からテストを重ねてきた農業用用水路。
水路の幅はたったの30cm。流速はなんと、毎秒50cmとかなりゆっくりな速度で水が流れています。


今年はこの農業用用水路で、水力発電の実用化を目指します!
水田に水を導く目的で作られた用水路ですから、多分どこの用水路もこの程度の流れでしょう。

どこにでもあるようなこんな用水路。ここで作った電気を実用化することが可能なら、日本中に広まって行くことでしょう。



穏やかな流れに、ハブダイナモ水車を設置するのも良いでしょう。
しかし、この用水路から水田に水を引き込むと、この水量が減ってしまいます。

そんな時でもそこそこの発電ができるよう、水路にある段差を利用して水車を設置することにしました。


水田への水の引き込みで水の量が減っても、水車に上手く水が掛かるように、コンクリートブロックの笠を2つ水路端に沈めて、水路幅を狭くします。


そこへ、直径30cmの中心にハブダイナモを取り付けた水車を設置します。


水の取り込み側から見るとこんな感じです。


こちらは、後ろ側から見た写真ですね。


この時のバッテリー(12v)への充電電流はコンスタントに100mAを超えていました。
実際このような水路の段差を利用し、直接ハブダイナモ水車に水を落としても、中々100mA充電を維持するのは難しいことです。

先の写真にあるように水路幅を絞ることはとても重要です。しかし、それだけではありません。
整流回路にも工夫が必要です。

次のグラフを見てください。
整流回路に使うコンデンサ容量の違いによる、充電電流の違いが分かります。
ホームページmabofarmで紹介しているものです。






使用した整流回路は、倍電圧全波整流回路。コンデンサは470μFです。
一般的に、ハブダイナモの整流回路に使うコンデンサは100μFが効率が一番良いと言われています。グラフからもそれが解ると思います。

では、今回の水車の場合はどうでしょう?

470μFのコンデンサを使用したからこそ、充電電流が100mAを超えて充電していることがグラフから理解できるはずです。
充電電流から察すると、この時の水車の回転数は、90rpm弱。
もし、100μFのコンデンサなら80mAにも届かないでしょう。

そんな理由から、470μFのコンデンサを整流回路に選択し、効率を上げた訳です。

僕の実験では、この3種類のコンデンサでの比較だけですから、これ以上ならどれくらいの差が出るのかは?です。
想像するに、コンデンサ容量を上げた分だけ、頭打ちも早くなりそうな気はしています。
いずれにしても、手持ちのコンデンサの中で、ベストを選択したことには間違いありません。

小さな太陽光パネルでの実験でも紹介したように、1Wの発電でできることは沢山ありました。
今度は、水の力を試すときです。

水路が自由に使えることは絶対条件ですが、水力発電なら、水の流れが止まらない限りは、安定した発電が可能です。
もう使わなくなった自転車があるなら、捨ててしまう前にハブダイナモを利用した水車を作ってみるのも楽しいことです。ぜひチャレンジしてください。

そんな水車で発電した電気ですが、本当に使いものになるのかどうか信じてもらうためには、一定期間検証してみないといけませんね。

そこで、約2W消費するLED照明で暗くなったら明かりを灯すことにしました。




アマゾンで購入したLED照明は、自動車のルームランプとして販売されているものです。
値段はたしか、880円でした。
ケースは、100円ショップセリアで買ったタッパー容器(ABS樹脂)を使います。




暗くなったら電気が流れるCDS回路は、以前にも紹介した、2番目に省エネの自作回路です。
夜間照明が点灯しない日中でも、約4.1mAの電気を消費します。

今回、超省エネ回路(消費電力0.11mA)をあえて使わなかった理由には、この4mAを消費することにありました。
一日中4mAを消費しながら、夜になれば電気を点灯しこれを続けられるなら、夜間照明の電気だけではなく、電気柵の電源としても活用できるからです。

農業用用水路でのハブダイナモ水力発電は、電気柵の電源として活用するのが本来の目的です。しかし、電気柵に使用する電池の使用状況から、消費はわずか数mAであることがわかりました。
わずか数mAとはわかっていても、余った電気で夜間照明を点灯した結果、万が一電気を使い過ぎて電気柵の役目を果たせなかったら、全く意味の無いことになってしまいます。

そんなことから、負荷を少しだけ多くしてみることにしたわけです。


設置も無事に終わり、後は夜を待つだけとなりました。



辺りは暗くなり、明かりが点くのを待っていると、水田の主(僕の自宅から離れています)からメールが来ました。

『LEDが点いたよっ!』って、上の点灯写真を送ってくれました。

水田の主は、LED照明の明るさに、驚いていたようです。





0 件のコメント:

コメントを投稿