「おっ〜い。今日は青い旗があがてるぞ〜・・・」
それじゃ、およげっぞー。やったなー。
僕が子供の頃はプールなんてなかった。
家の近くを超える流れている。三蔵川がプールだ。
毎日川の近くに、旗があがる。
青旗は勿論遊泳解禁だ
赤旗があがるとその日は水泳禁止日となる。
基準はその日の天気と川の水温だ。
それから、水の濁りも関係していたような。
当時の三蔵川は水がきれいで飲んでもお腹が痛くなることは無かった。
今となっては詳しい基準などわからない。
とは言え、三蔵川の水深は浅くそのままでは泳げたもんじゃない。
橋の下に土嚢を積み深みを作った。
少し泳ぐと、すぐに水深が浅くなる。
川幅も狭いので仕方ない。
だから呼吸なんてしない。
水メガネを付けて魚(カジカやスナハギ・ドジョウのように長いが、ドジョウとは違って水の澄んだ砂地に生息する。正式名称はわからない。)を追いかける。
青旗があがる条件の一つに水温がある。
当時確か20℃以上だったような気がする。
だから、青旗があがると体はブルブル震え唇は紫色に変色したこともあった。
それでも泳げる嬉しさから、毎日上がる旗を見てはここまで来たものだ。
川ではいろんな遊びを覚えた。
ひやし針やずーこん釣り、カジカや鮎・雑魚は泳ぎながらヤスで突いた。
その辺に生えている草を水メガネにこすりつけるとガラスが曇らないことも友達に聞いた。
それほど魚釣りに嵌ったわけでもないが、毎年『監察』だけは持っていたような気がする。
三蔵川には今でも蛍はいるが、カワウソらしき生きものやウシガエルが居る。
生態系が変わってしまった様だ。
小学校高学年になった頃、漸く学校にもプールが出来た。
と同時に、川で泳ぐことは禁止された。
自分が中学に上がった頃は、まだ中学校にもプールはない。
小学校は25mのプールだ。我慢すれば呼吸しなくても泳げる。
だから、水泳の呼吸を覚えたのは、大人になってからのスイミングスクールだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿